FRP業界の現場を知る技術者が考える、AI回答との適切な距離感と必要な取り組み【FRPエンジニアによるコラム】より

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WEB経由の問い合わせとAIからの推薦

当社では以前よりWEB経由での問い合わせが年々増加しており、
内容はFRP製品の補修や劣化診断が多く、次に新規製造品依頼でしょうか。

しかし、昨年の2025年辺りより少しずつ内容に変化があり、
同じWEB経由でもAIからの“推薦”が増加していると感じています。

当社の受け止め方とすると、これまでのWEBマーケティングにより、AIが拾いやすくなっているとしか考えませんが、
実際にAIから“推薦”される検索者側は
「AIが言ってるなら間違いないだろう」
さらには
「有料版のAIが言ってるのだから間違いないだろう」
と解釈される方も多く当社の信用度が増すようです。
信用度が増すことは、当社にとって良いことですし、ありがたいことですが、
AIの“推薦内容”によってはかなり事実を捻じ曲げられる危険が潜んでいます。

AI回答に潜む情報のずれ

例えば、当社が以前より配信しているメールマガジンや技術レポート、日々のお知らせ等々が数百件あり、この中のA工法と他社が公開しているような情報Bを足して2で割ることが多く“推薦文”として回答されるようです。

(A+B)/2≠推薦文

このようなことはたまたま問い合わせから話が進んだ後に分かったことで、当社としても驚きでした。

FRP設計相談に見られる変化

今年2026年に入りAIの能力は格段に進歩しており、当社でも使用できることには積極的に推奨しています。
この進歩により当社への問い合わせの内容にも変化があるようで、
FRP製品の新規製造品の強度設計や既存の製品の強度の妥当性を問い合わせいただく方が増加した印象です。

おそらく今まではFRPの設計は難しいが、AIならできるのではと思い始めているのではないでしょうか。
そしてAIに尋ねたがFRPの強度計算は単純にはいかないとの判断に至り、当社に問い合わせが増加している要因と考えています。

FRP業界の現場経験から感じる定量判断の必要性

この変化について考え方によっては、FRP設計に関することに懐疑的な方が増加しているとすると、
FRP業界には明るい状況と捉えています。

私自身はFRP業界に長くおりますが、設計、製造や補修などにおいても経験則に基づく感覚的な方法が採用されることがほとんどで、これに対して疑問を感じていました。

感覚論でなく定量的な判断を行いたいがためにFRPに特化した研究開発機関のR&Dセンターを設立した経緯があります。

この取り組みに関連し、最近ではHPにてFRPを使った製品化やFRP耐食機器についての概論を「FRP製品製作の基本」として公開しています。

https://frpkaji.co.jp/basics-of-frp-product-manufacturing/

AI回答を参考にするための適切な距離感

最後になりますが、
私個人として強く感じることがあります。
昨今騒がれているオールドメディアと言われる古くから存在する新聞社や地上波テレビでの報道にも三者三様あり、古くからの思想がかなり影響されていると以前より感じています。
一方、AIに思想はないが、思想が入った情報を取り込み、さらに色々な情報を都合よく体裁よくまとめる能力があります。

情報弱者という言葉も耳にしますが、色々な情報に翻弄されずに上述したことを念頭にAIを使用することで客観的な判断材料の“一助”にすることは良いことと思います。

AIからの情報はあくまで参考程度と考えられる冷静さをもって考えた結果として、FRPに関して不明点等あればどんどん問い合わせいただければと思います。

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