株式会社 FRPカジ メールマガジン
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┏┏┏┏ メッキ/表面処理設備長寿命化のための
┏┏┏┏ 補修/改修へのFRP活用の基礎知識
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2020年3月2日
第十回:FRP槽改修/補修を目的としたFRP適用法3
改修案・補修案提示
<目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━
・「補修/改修へのFRP活用の基礎知識」
<補修/改修へのFRP活用の基礎知識> ━━━━━━━━━
前回はFRP槽 改修 /補修を目的としたFRP適用法2として、
目視・槽膜厚・硬度・寸法検査による劣化診断についてご紹介しました。
今回は劣化した FRP槽 改修 /補修を目的としたFRP適用法3として、
改修案・補修案提示についてご紹介します。
改修案・補修案を提示するには前回メルマガでご紹介した、
目視・槽膜厚・硬度・寸法検査による劣化診断により、
腐食浸食度、腐食箇所を特定しアプローチを考えます。
浸食度が浅い順から改修案・補修案の例についてご説明します。
【目視検査で発見できる槽内亀裂・割れの場合】
‐液漏れまで起こしていなければ当該箇所をFRPオーバーレイにて補修。
‐液漏れを起こしている場合も上記と同様、当該箇所にFRPオーバーレイを実施。
本対応により液漏れが防げる割合が約6割。残り約4割は当該箇所以外より漏洩しているため、
槽内全面のFRPオーバーレイを提案します。
【膜厚検査・寸法検査で板厚減少が確認された場合】
‐板厚減少の場合は槽内外樹脂層が酸による加水分解等によって腐食し、
ガラス繊維が露出している状態のため、
薬液浸食部を全てケレンして取り除き、
槽外は部分的にFRPオーバーレイを行い、
槽内は部分的にFRPオーバーレイを行った後、全面にFRPライニニングを
施す提案をします。
【硬度検査により数値が著しく低い場合】
‐硬度が極めて低い状態になっている場合、
上述したマトリックス樹脂の腐食に加え、特に酸性下ではガラス繊維のCa成分が溶出することで、樹脂と繊維の界面剥離が進行した状態であることが知られています。
結果、本来のFRP材であるマトリックス樹脂とガラス繊維の複合材料ではなく、
両者の相互作用が低下した別々の材料へと変質している状態になっているといえます。
この場合は、FRPライニングを施しても強度が担保できません。
そこで当社独自の「FRP特殊ライニング工法」により、
既存の槽内に新規のFRP製の槽を新たに構築する提案をします。
(鋼鉄槽、ゴムライニング槽、塩ビ槽劣化時にも最適です)
今回のメルマガでは劣化した FRP槽 改修 /補修を目的としたFRP適用法として、
改修案・補修案提示についてご紹介しました。
第8回メルマガでもお伝えしましたが、
資金と時間の余裕がある場合は設備更新が合理的な手法だと考えますが、
基本的には補修/改修による対応が当該方向性として妥当と考えます。
補修/改修による槽劣化への対応としてはいくつか手法がありますが、
劣化状態によって選択すべき手法が異なることをご理解いただけたと思います。
次号メルマガではFRPを用いた改修/補修による効果をとりあげたいと思います。
設備の老朽化や更新にお悩みの方にとっての一助になれば幸いです。