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第十三回:劣化したピット改修/補修を目的としたFRP適用法1 改修/補修の方向性

株式会社 FRPカジ メールマガジン

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┏┏┏┏ メッキ/表面処理設備長寿命化のための

┏┏┏┏  補修/改修へのFRP活用の基礎知識

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2020年6月1日

 

第十三回:劣化したピット改修/補修を目的としたFRP適用法1

改修/補修の方向性

 

 

 

<目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━

 

・「補修/改修へのFRP活用の基礎知識」

 

 

 

<補修/改修へのFRP活用の基礎知識> ━━━━━━━━━

 

前回のメルマガでは槽設置ピット劣化の特徴についてご紹介しました。

 

 

今回は劣化したピット改修/補修を目的としたFRP適用法1として、

改修/補修の方向性について取り上げたいと思います。

 

 

前回のメルマガでは劣化の特徴を述べましたが、下記に代表的な槽設置ピットの現状と、

それぞれの改修/補修に関しての方向性について考えます。

 

・コンクリートのまま

 

・コンクリートの上に防蝕塗装実施

 

・コンクリートの上にFRPライニニング実施

 

 

【改修/補修の方向性】

 

・コンクリートのままの場合:

槽より漏洩した薬液(塩酸、硫酸、硝酸等)によりコンクリートに浸透してゼリー状に変質する劣化形態が多いですが、

そこまで劣化する前に、6か月から1年毎の定期的なピット内洗浄を行うことで劣化進行を防ぐ事が可能です。

ただし、定期的な洗浄を行っていたとしても部分的に劣化が進行しているケースもあります。

その際の改修/補修としては、洗浄後に防蝕塗装やFRPライニングを行うことをおすすめします。

 

 

・コンクリートの上に防蝕塗装実施の場合:

防食塗装の効果により、排水や多少の薬品が含まれている低濃度の排液であれば、放置しても特に劣化は進行しませんが、

槽より薬液が直接漏洩した場合には、早急に水洗い等により薬液を洗い流さないと、

上記の「コンクリートのまま」と同じ劣化状態となります。

必要な改修/補修についてですが、劣化の進行状態によるものの、防蝕塗装が腐食しただけの状態であれば洗浄後に再塗装を施すのが最適と思います。

防蝕塗装の上にFRPライニングを施す事は可能ですが、

FRPライニングの剥離を防ぐために行う塗装に対してのケレン作業が必要なことから、

改修/補修作業コストが増加する傾向にあります。

 

 

・コンクリートの上にFRPライニニング実施の場合:

劣化スピードは上記2つのものと比較して最も遅いですが、

槽より直接漏洩した薬液にさらされた状態を放置しておけば、

最終的には母材であるコンクリートがゼリー状に変質した状態となります。

このような状況を回避するためには、定期的な洗浄が最適ですが、FRPライニング箇所が腐食する状況まで劣化が進行した場合、改修/補修が必要です。

 

具体的には、劣化したFRPライニングの上層にさらにFRPライニングを施す改修/補修となります。

この場合、新たに積層するFRPライニングの剥離防止を目的として、

劣化したFRPライニングに対してケレン作業を行います。

このため、上述の「コンクリートの上に防蝕塗装実施の場合」と同様、

改修/補修のコストは高くなる傾向にあります。

 

 

 

次号メルマガでは、劣化したピット改修/補修を目的としたFRP適用法2として、

目視・硬度寸法検査による劣化診断について取り上げたいと思います。

 

 

設備の老朽化や更新にお悩みの方にとっての一助になれば幸いです。