株式会社 FRPカジ メールマガジン
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┏┏┏┏ ハンドレイアップGFRPの真実
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2021年7月2日
第三回: FRP製品の真実 ~問題提起
<目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━
・FRP製品の真実~問題提起
<FRP製品の真実~問題提起> ━━━━━━━━━
前回のメルマガではFRPの廃棄物問題への取組についてご紹介しました。
今回のメールマガジンでは、FRP製品の真実について述べてみたいと思います。
FRP業界において、一般的に企業の多くは製作した製品を目視検査のみや、あるいは検査しないで出荷してしまっているのが現状です。
GFRP製造業界におけるメーカーは大きく二つに分かれ、薬液タンク製造等を行う耐蝕機器製造メーカーと一般成形品(ゲルコート製品)メーカーがあります。
前者は目視検査、寸法検査、板厚検査(フランジ等取付箇所)、水張検査が一般的で、後者は目視検査、寸法検査が一般的となります。
私の知る限り前者はプラント設備の一部が主流なので、タンク内用液漏洩には最大の注意を払っており、検査自体の手抜きはないと思います。
一方、後者はハンドレイアップ成形品でも月産ロット数百以上の場合が多々あり、検査表に検査結果を記載するための検査はロット中の数%を抜き打ちで実施している場合が多いです。
ただ、一般成形品の場合は薬液漏洩など目に見える瑕疵はないため、検査表もきちんとした検査をせずに基準値に近い数値を記入して提出している企業を多く見ます。
やはり一般成形品メーカーは昔ながらの職人的な考えがいまだに主流のため、製品を定量的に判断できずに感覚論で、
「私たちが作ったモノは良品だ」
という考え方が根底にあると推察します。
しかし、これにはFRP業界全体での問題があり、
例えば設計においては昔ながらの鋼材製品設計を基準とした技術的に裏付けの無い習慣や材料規格が存在しないなど冷静に考えるとおかしな、
そして恐ろしい事が存在していることは間違いないと思います。
上述した問題点に対して当社では自社で製作した製品に対して、
R&Dセンターを立ち上げ、
形状検査・非破壊検査を行う事で不良品をなくす事を目指しています。
今回のメルマガではFRP製品の真実~問題提起についてご紹介しました。
次号メルマガでは、FRP製品の真実~問題解決策ということについてについて取り上げたいと思います。
FRPを取り扱っている方や今後取り扱いたい方にとっての一助となれば幸いです。