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第十六回:槽ピットにおけるFRPを用いた改修/補修による効果

株式会社 FRPカジ メールマガジン

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┏┏┏┏ メッキ/表面処理設備長寿命化のための

┏┏┏┏  補修/改修へのFRP活用の基礎知識

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2020年9月1日

 

第十六回:槽ピットにおけるFRPを用いた改修/補修による効果

 

 

 

<目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━

 

・「補修/改修へのFRP活用の基礎知識」

 

 

 

<補修/改修へのFRP活用の基礎知識> ━━━━━━━━━

 

前回のメルマガでは劣化したピット改修/補修を目的としたFRP適用法3として、

改修案・補修案提示についてご紹介しました。

 

 

今回は槽ピットにおけるFRPを用いた改修/補修による効果について

取り上げたいと思います。

 

 

今回は劣化したピット改修/補修を目的としたFRP適用法について、

前回ご紹介した改修案・補修案に沿って、

浸食度(劣化進行度)が浅い順から改修案・補修案の効果についてご説明します。

 

 

【目視検査で発見後の改修/補修による効果】

 

‐FRPライニング層とコンクリート層の間に薬液が浸透していない場合

目視にて判別した当該箇所をFRPオーバーレイにて補修するため、

当該箇所からのコンクリート層への液漏れのリスクは低減します。

施工後5年以上はコンクリート層への浸透は回避できると考えられます。

 

しかしながら別の箇所での液漏れの可能性があることに加え、FRPライニング層自体の劣化も日々進行するので定期的な検査が必要となります。

 

‐FRPライニング層とコンクリート層の間に薬液が浸透している場合

薬液が浸透している範囲のFRPライニング層を剥がし、

薬液を洗い流し乾燥させた後に当該範囲にFRPオーバーレイを実施します。

寿命としては、コンクリート層への浸透度合いによりますが3年以上は確保できると考えます。

 

ただし、薬液を洗い流してもコンクリート層に薬液が浸透している可能性は十分に考えられるため、当該箇所周辺の定期的な検査が必要です。

 

‐コンクリート層が薬液によりゼリー状に腐食している場合

既存の槽ピット内に新規のFRP製の槽を新たに構築する、当社独自の「FRP特殊ライニング工法」を実施します。

通常のFRPライニングと比較し十分な厚みを確保することが可能であることにより、最長で15年の槽寿命延長を実現しています。

 

ただし、この寿命は内容液の種類、濃度、温度、または外的環境によって変動することには注意が必要です。

 

 

【硬度検査後の改修/補修による効果】

 

腐食が進行しており、危険も伴う状態といえるため、

前回のおさらいも含めてご紹介します。

 

‐硬度が極めて低い状態になっている場合、

マトリックス樹脂、並びにガラス繊維の劣化に加え、樹脂と繊維の界面剥離が進行しています。

結果、

FRPライニングを施しても母材となるFRP強度不足のため、

ライニング保持に必要な形態維持ができません。

そこで目視検査でも上述した当社独自の「FRP特殊ライニング工法」により、

既存の槽内に新規のFRP製の槽を新たに構築するという工法を採用します。

 

こちらも目視検査同様、通常のFRPライニングと比較し十分な厚みを確保することにより、最長で15年の槽寿命延長を実現しています。

 

ただしこの寿命についても、内容液の種類、濃度、温度、または外的環境によって変動します。

 

 

 

以上でご紹介した目視検査、硬度検査の結果に応じた改修/補修の効果として、上述した槽寿命延長により、従来の定期的なメンテナンスによる補修/改修費の削減が挙げられます。

その結果として、劣化した槽ピットからの薬液の漏洩による地下や河川への汚染といった公害の抑制につなげられるなど、社会的な観点からもその効果が期待されます。

 

 

 

今回のメルマガでは槽ピットにおけるFRPを用いた改修/補修による効果について

ご紹介しました。

 

 

 

当社では「改修/補修工事の前段階での劣化診断」に関する高まるニーズにお応えすべく、

当社R&Dセンターの技術相談事業にて対応させていただいております。

 

 

 

次号メルマガでは、付帯設備塗装劣化の特徴について取り上げたいと思います。

 

 

設備の老朽化や更新にお悩みの方にとっての一助になれば幸いです。