株式会社 FRPカジ メールマガジン
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┏┏┏┏ メッキ/表面処理設備長寿命化のための
┏┏┏┏ 補修/改修へのFRP活用の基礎知識
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2020年8月3日
第十五回:劣化したピット改修/補修を目的としたFRP適用法3
改修案・補修案提示
<目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━
・「補修/改修へのFRP活用の基礎知識」
<補修/改修へのFRP活用の基礎知識> ━━━━━━━━━
前回のメルマガでは劣化したピット改修/補修を目的としたFRP適用法2として、
目視・硬度・寸法検査による劣化診断についてご紹介しました。
今回は劣化したピット改修/補修を目的としたFRP適用法3として、
改修案・補修案提示について取り上げたいと思います。
第十回メルマガにおいてFRP槽改修/補修を目的としたFRP適用法3 として、
改修案・補修案提示をご紹介しました。
提示内容としては似ていますが、
槽ピットの場合は母体のコンクリートとの兼ね合いも考慮しなければいけません。
改修案・補修案を提示するには、
前回メルマガでご紹介した目視・硬度・寸法検査による劣化診断により、
腐食浸食度、腐食箇所を特定しアプローチを考えます。
浸食度が浅い順から改修案・補修案の例についてご説明します。
【目視検査で発見できる槽ピット内亀裂・割れの場合】
薬液がどの程度まで浸透しているのかによって対応が分かれます。
‐FRPライニング層とコンクリート層の間に薬液が浸透していない場合、
目視にて判別した当該箇所をFRPオーバーレイにて補修。
‐FRPライニング層とコンクリート層の間に薬液が浸透している場合は、
浸透している当該範囲のFRPライニング層を剥がし、
薬液を洗い流し乾燥させた後に当該範囲にFRPオーバーレイを実施。
‐コンクリート層が薬液によりゼリー状に腐食している場合、
直接FRPオーバーレイすることは硬化不良の要因となるため避け、
既存の槽ピット内に新規のFRP製の槽を新たに構築する
当社独自の「FRP特殊ライニング工法」を実施。
【槽ピットの硬度検査により数値が著しく低いことが明らかとなった場合】
槽ピットの硬度が極めて低い状態になっている場合、
その構成材料がFRPの場合、マトリックス樹脂の腐食に加え、
特に酸性下ではガラス繊維のCa成分が溶出することで、
樹脂と繊維の界面剥離が進行した状態であることが知られています。
結果、本来のFRP材であるマトリックス樹脂とガラス繊維の複合材料ではなく、
両者の相互作用が低下した別々の材料へと変質している状態になっているといえます。
この場合は、FRPライニングを施しても強度が担保できません。
よって、一般的なFRPオーバーレイによる対応は不適切といえます。
この場合、当社独自の「FRP特殊ライニング工法」によって対応を行います。
対応は槽ピットの構成材料がFRP以外でも同様の対応が必要となります。
- 「FRP特殊ライニング工法」により、
既存の槽ピット内に新規のFRP製の槽を新たに構築する施工を実施。
(鋼鉄槽、ゴムライニング槽、塩ビ槽劣化時にも適用可能)
‐ピット層下のコンクリート層が腐食している場合、該当するコンクリート層について、上記同様に
「FRP特殊ライニング工法」を実施。
今回のメルマガではピット改修/補修を目的としたFRP適用法3として、
改修案・補修案提示についてご紹介しました。
補修/改修による槽ピット劣化への対応としてはいくつか手法がありますが、
劣化状態によって選択すべき手法が異なることをご理解いただけたと思います。
当社では「改修/補修工事の前段階での劣化診断」に関する高まるニーズにお応えすべく、
当社R&Dセンターの技術相談事業にて対応させていただいております。
次号メルマガでは、槽ピットにおけるFRPを用いた改修/補修による効果について
取り上げたいと思います。
設備の老朽化や更新にお悩みの方にとっての一助になれば幸いです。