toggle
FRP製品を笑顔と共に

第二十一回:塗装劣化した付帯設備の改修/補修を目的とした塗装適用法4 一般塗装工法とFRP特殊塗装工法(R)による改修案・補修案提示

株式会社 FRPカジ メールマガジン

┏┏┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

┏┏┏┏ メッキ/表面処理設備長寿命化のための

┏┏┏┏  補修/改修へのFRP活用の基礎知識

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2021年2月1日

 

第二十一回:塗装劣化した付帯設備の改修/補修を目的とした塗装適用法4

一般塗装工法とFRP特殊塗装工法(R)による改修案・補修案提示

 

 

<目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━

 

・「補修/改修へのFRP活用の基礎知識」

 

 

 

<補修/改修へのFRP活用の基礎知識> ━━━━━━━━━

 

前回のメルマガでは塗装劣化した付帯設備の改修/補修を目的とした塗装適用法3として

塗膜の長寿命化についてご紹介しました。

 

 

今回は塗装劣化した付帯設備の改修/補修を目的とした塗装適用法4として、

一般塗装工法とFRP特殊塗装工法(R)による改修案・補修案提示について取り上げます。

 

 

 

【工法・材料の仕様】

 

一般塗装工法とFRP特殊塗装工法についてそれぞれ述べます。

 

A. 一般塗装工法

・工程はケレン、錆止め、下塗り、上塗りの3工程から形成されます。

 

・ケレンは電動工具による簡易的なものから、超高圧洗浄まで様々な手法があります。

どの工法を選択するのかについては母材の状態や施工場所環境に依存します。

 

・錆止めは下塗り用塗料により専用の錆止めを使用します。

工法はスプレーによる吹きつけや刷毛ローラーにて塗布します。

 

・下塗り、上塗り用の材料としてはエポキシ塗料が主流です。コストをかけてでも、より高い耐蝕性をご希望の場合にはフッ素塗料を用います。

また、フッ素塗料よりもコストを少し抑えたい場合、ウレタン塗料を提案するケースもあります。

さらに上述したグレードの中でも弱溶剤・強溶剤と別れますので、施工業者からの説明を踏まえ、納得した材料を選ぶことが必要です。

工法は錆止めと同様にスプレーによる吹きつけや刷毛ローラーにて塗布します。

 

・上塗り材は多種多様な色があります。この外観色は色見本により決定します。

 

 

B. FRP特殊塗装工法(R)

・工法はケレン、プライマー、フレーク樹脂(2回塗り)、トップコートの5工程から形成されます。

 

・ケレンは一般塗装工法同様、母材の状態や施工場所環境によって選定します。

 

・材料はプライマー、フレーク樹脂、トップコート共に耐蝕性の高いビニルエステル樹脂を使用します。

 

・プライマーの工法は一般塗装工法同様、スプレーによる吹きつけや刷毛ローラーにて塗布します。

 

・フレーク樹脂は塗膜層の耐久性を高めることを目的に、ガラス繊維を入れ、FRPつまり複合材料の形態とします。

 

・フレーク樹脂の工法は一般塗装工法同様、スプレーによる吹きつけや刷毛ローラーにて塗布します。

 

・トップコートもプライマーやフレーク樹脂と同様にスプレーによる吹きつけや刷毛ローラーにて塗布しますが、

吹きつけの場合はダレ止めがマトリックス樹脂に含有していないので刷毛ローラーでのアフターケアがポイントとなります。

 

・外観色はフレーク樹脂での調合で決まります。

最終的には色見本にて決めますが、最外層のビニルエステル樹脂トップコートも自身の樹脂色があるため、

最終的な色味は当該見本と異なることに注意が必要です。

 

 

 

 

 

【改修案・補修案提示】

 

当社が施工する場合、上述した一般塗装工法と当社独自のFRP特殊塗装工法(R)のどちらかをお選びいただきます。

 

どちらの工法を選択するかにあたり、両者の違いをご理解いただく必要があります。

留意すべき相違点は以下の2点です。

 

・初期投資額

・施工後の腐蝕

 

それぞれ、概要を述べます。

 

・初期投資額

一般塗装工法でエポキシ塗料を使用した場合と比較し、

FRP特殊塗装工法(R)は環境により異なりますが3倍~4倍のコストがかかります。

 

このコストの違いの由来は、FRP特殊塗装工法(R)の工程で最後に使用する材料が

 

「ビス系ビニルエステル樹脂の仕様である」

 

というところにあります。ただ、これを一様に初期コストだけを見て「高い」と判断するには注意が必要です。

後述する、施工後の腐蝕状況が異なるからです。

 

 

・施工後の腐蝕

FRP特殊塗装工法(R)ではビニルエステルを主剤として用いているため、

溶融亜鉛工場を例にすると30年間使用しても漏れや割れといった、

腐蝕が起こらないなど高い耐蝕性を示します。

 

その一方で一般塗装工法では、材料自身の耐蝕性の限界から3年~5年で腐蝕が目立ちはじめ、

塗り替えが必要になることが多いです。

 

 

 

上記の2点を踏まえて工法の選択判断に必要なのは、長期視点でのコストです。

 

FRP特殊塗装工法(R)では確かに数倍の初期費用が必要です。

しかし、一度施工すれば数十年は耐蝕性を維持することができます。

 

 

一般塗装工法は初期費用を抑えられる一方、

3年~5年で腐蝕が目立ち塗り替えが必要になり、

その都度、足場・ケレン・諸経費等が必要になります。

 

当然ながら、初期費用を抑えてある程度短期間で再度の塗り直しという改修を行う、

というのも一つの考えだと思います。

 

 

しかしながら、FRP特殊塗装工法(R)にて施工した場合と一般塗装工法にて施工した場合において、

15年~20年以上先まで見据えたトータルコストは、

一般塗装工法を行い続ける方がFRP特殊塗装工法(R)のそれと比較し、

3倍~4倍のコスト増となると予想されるのです。

 

 

よって、当社での改修案・補修案はトータルコストでご検討願いたいとお伝えしております。

 

今回のメルマガでは塗装劣化した付帯設備の改修/補修を目的とした塗装適用法4として、

一般塗装工法とFRP特殊塗装工法(R)による改修案・補修案提示についてご紹介しました。

 

 

 

次号メルマガでは、塗装劣化した付帯設備の改修/補修を目的とした塗装適用法5として、

FRP特殊塗装工法(R)の特徴について取り上げたいと思います。

 

 

 

当社では「改修/補修工事の前段階での劣化診断」に関する高まるニーズにお応えすべく、

当社R&Dセンターの技術相談事業にて対応させていただいております。

 

 

 

設備の老朽化や更新にお悩みの方にとっての一助となれば幸いです。