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第三十九回:FRP製品の真実~FRP製耐食機器劣化損傷判定への新たな取組 ~当社独自の劣化診断法2

株式会社 FRPカジ メールマガジン

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2024年7月1日

 

第三十九回:FRP製品の真実~FRP製耐食機器劣化損傷判定への新たな取組

~当社独自の劣化診断法2

 

<目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━

 

・FRP製品の真実~FRP製耐食機器劣化損傷判定への新たな取組~当社独自の

劣化診断法2

 

前回メルマガではFRP製耐食機器劣化損傷判定への新たな取組について当社独自の劣化診断法1として、浸透探傷法ついてご紹介しました。

 

今回はFRP製耐食機器劣化損傷判定への新たな取組について当社独自の劣化診断法2として、バーコル硬度計の応用をご紹介したいと思います。

 

当社独自の劣化診断法とは、

他素材や他機構製品等向けに行われてきた既存検査方法や、

性能検査指針に記載はあるもののFRP劣化診断として実用に課題のあるものを、

独自にアレンジしてFRP製品等に対して活用するものを指しています。

 

当社の劣化診断法でバーコル硬度に関する例をあげると、

使用済みの塩酸貯槽や水酸化ナトリウム水溶液貯槽などからの切り出し、

または改修/補修工事で当該槽から切り抜いたFRP片を自社工場に持ち帰り、

最内層から最外層にかけて、

切り出し側面からバーコル硬度を測定するというものがあります。

 

これとは別に切り出しは行わず、劣化診断時に硬度の数値が低い箇所を少しずつ削りながらバーコル硬度を確認することで、

バーコル硬度計の先端針では届いていない層の検査を行うというものがあります。

 

これらのやり方によってバーコル硬度検査を行う理由について述べます。

 

〈切り出し側面/切削後の下層のバーコル硬度検査を行う理由〉

 

1.           表面の硬度のみで更新と決めることの妥当性検証

2.           新規更新ではなく改修/補修を行う判断指標となる劣化厚み範囲のデータ取得確認

3.           2の結果から補修/改修の可否判断に必要な切削深度指標の構築

 

バーコル硬度検査に関する当社独自の劣化診断法はコンセプト検証段階であり、

現場での実行とデータ蓄積はこれからです。

しかしデータが蓄積できた近い将来、当社独自の指標に基づき、

現場にて上述した表層切削とバーコル硬度検査を行い、劣化診断を行った槽は補修できるか、

もしくは交換が必要かを客観的に判断する事を視野に入れています。

 

この劣化診断法が可能になれば、

今までは槽メーカー側の劣化診断結果や更新判断について半信半疑だった部分を感じていた施主の方々に、

異なる客観的劣化診断法という新たな判断視点を提供できるものと考えます。

 

これは施主の方々に対し、安心して将来の設備に対して向き合うという余裕を提供できるのではないかと期待しています。

 

今号ではFRP製耐食機器劣化損傷判定への新たな取組~当社独自の劣化診断法2として、バーコル硬度計の応用についてご紹介しました。

 

次号メルマガでは、FRP製耐食機器劣化損傷判定への新たな取組~内容液による独自の劣化診断法について詳しくご紹介したいと思います。

 

FRPを取り扱っている方や今後取り扱いたい方にとっての一助となれば幸いです。