株式会社 FRPカジ メールマガジン
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┏┏┏┏ ハンドレイアップGFRPの真実
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2021年5月6日
第一回: FRPの耐久性と廃棄物問題の現状
<目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━
・「FRPの耐久性と廃棄物問題の現状」
<ハンドレイアップGFRPの真実> ━━━━━━━━━
今回のメールマガジンでは、
FRPの耐久性と廃棄物問題の現状ということについて述べてみたいと思います。
当社HPにて、50年間暴露したGFRP製品の各種試験評価を行いますと告知いたしました。
https://bit.ly/3eogdva
なぜ評価を行うかは現物をご覧になるとお分かりいただけますが、
非常にしっかりとした状態で残っているからです。
「これがFRPの長所でもあり短所」
と言えます。
半世紀経過しても成形物が屋外で、しっかりとした状態で残ったという事は、
FRPが耐候性にも耐蝕性にも大変優れていますと声高に訴えたい気持ちと、
半世紀経過しても絶対に土には還らないという現実の難しさを再認識した故の、
複雑な心境につながっているからです。
FRPが地球上で使われ始めて70年ほどは経過していると思いますが、
これまでに廃棄物になったFRPのほとんどが地中にほぼそのままの姿で残っていることを考えるとゾッとします。
近年は中国をはじめ東南アジア地域でのFRPも含めて廃プラスチックの引き取りがされなくなり、
再利用不可能なFRPなどは国外への行き場を閉ざされ国内に溢れ出しています。
当社がFRP廃棄物処理事業を開始して2年経過しますが、FRP廃棄物に関しての相談が急増していることがこの事実を裏付けていると考えます。
相談内容は
「今まで引き取りを請け負っていた企業が引き取りを辞めてしまった」
「廃プラスチック問題が注目を浴びているので、簡単に埋め立て処理にまわせない」
等々がほとんどです。
欧州ではFRP廃棄物に関しての再利用などに力を入れている企業が多いようですが、
現在までは限定的です。
やはり、FRP製品を製造してきた者として今後の地球への負担を避けたい気持ちでいっぱいです。
再利用の足掛かりとして冒頭で述べた
「50年間暴露したGFRP製品の各種試験評価」を
行うことも大事ですが、当社が行うには限りがあります。
現在、当社では以下の2つの切り口から評価を行おうと考えています。
‐引張試験:破断伸び、弾性率、ポアソン比、破断強度を評価し、最新GFRP引張試験結果(またはゲルコート層の厚み評価)と比較。
‐FT-IR:不飽和ポリエステルが長期間暴露によって、加水分解が進んでいるか否か、またはそれ以外の構造変化があるかについて考察。
HP上でも告知しましたが、
当社が行う上記評価以外でご興味がある研究機関・大学等の方はお声をかけていただきたいと思います。
今回のメルマガではFRPの耐久性と廃棄物問題の現状ということについてご紹介しました。
次号メルマガでは、FRPの廃棄物問題への取組ということについてについて取り上げたいと思います。
当社では「FRP廃棄物処理」に関する高まるニーズにお応えすべく、
当社R&Dセンターの技術相談事業にて対応させていただいております。
FRPを取り扱っている方や今後取り扱いたい方にとっての一助となれば幸いです。