toggle
FRP製品を笑顔と共に

第一回: メッキ/表面処理工場での問題

株式会社 FRPカジ メールマガジン

┏┏┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

┏┏┏┏ メッキ/表面処理設備長寿命化のための

┏┏┏┏  補修/改修へのFRP活用の基礎知識

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2019年6月3日

第一回: メッキ/表面処理工場での問題

 

 

<目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━

 

・「補修/改修へのFRP活用の基礎知識」

 

 

 

<補修/改修へのFRP活用の基礎知識> ━━━━━━━━━

 

ものづくりを生業とする工場にとって最大の問題は、

設備や人為的なミスによる事故。

これを未然に防ぐには普段からの設備や作業者への保全管理がもっとも重要です。

メッキ/表面処理を行う工場にとっても同様で、

事故が発生した場合には最悪人命にも関わり、

工場自体の操業に影響を及ぼします。

 

仮に最悪の事態を招かったとしても、メッキ/表面処理工場では、

工程で薬品を多く使うため、排水まで気を配らないと工場以外での二次被害となる公害問題に発展します。

 

そのため、メッキ/表面処理を行う工場における設備のメンテナンスは極めて重要といえます。

 

 

 

メッキ/表面処理工場におけるFRP製の設備は、溶融メッキか電気メッキでも違いがあります。

ただ基本的には耐腐食性の観点から、最終的なメッキまでの工程ラインにおいての薬品槽はFRP製のものが多く使われているという点については共通しています。

さらに薬品を使用するには排水システムが必要なので、

最終的な排水までの過程にはFRP製の槽が 用いられています。

溶融メッキ工場では脱臭・脱ガス等の設備もあり、

ここでもFRP製品のスクラバーや中和槽等が多く使われています。

 

ここで上記のようなメッキ/表面処理工場における設備のメンテナンスはどのように行われているのかについて述べてみます。

 

現在のメッキ/表面処理工場では、設備修理対応として設備ユニット全体を交換(更新)するという手法が主流となっています。このような対応の場合、以下のような問題点が挙げられます。

 

①当核設備ユニット交換により付帯設備の交換・改修・補修が増えコスト増

例:

・新規FRP槽製作コスト

・旧FRP槽廃棄処理コスト

・新旧FRP槽入れ替え工程で付帯設備が干渉するなどによる新たな設備コスト

・新旧FRP槽入れ替えにより工場ラインを停止した場合のコスト等

 

②当核設備ユニット交換により付帯設備の交換・改修・補修が増え工期増

 

③素材をはじめとした地球資源の無駄

 

 

上記のように、設備ユニット全体を交換する場合、コスト、時間、材料の無駄といった問題が生じます。

このような問題を解決するためには、従来のような全体交換ありきの考えではなく、

日常業務での保全作業を充実させたうえで腐蝕や衝撃等による薬液漏洩を早期に発見して、

FRPを用いた補修/改修をすることによる、設備の長寿命化という方向性が有効と考えられます。

 

 

FRPを用いた補修/改修の対象のアプリケーション例としては、FRP槽に加え、

槽設置のピット、付帯設備等があります。そしてこれらの補修/改修を実現するためには、

劣化の特徴を理解した上で、その状況の診断を行うことが重要といえます。

 

次号以降の本メールマガジンでは、それぞれのアプリケーションについて、

劣化の特徴とその診断、改修/補修補方法の実例などを紹介しながら、

メッキ/表面処理工場の設備メンテナンスについての知見をお伝えしていきたいと思っています。

 

設備の老朽化や更新にお悩みの方にとっての一助になれば幸いです。